いろどり木曽路号
◆種別:特急
◆区間:長野~南木曽
9月24・25日に長野~南木曽間で快速「いろどり木曽路」号が運転されました。車両はJR東日本長野車両センターの「いろどり」でした。JR東日本のジョイフルトレインがJR東海管内に乗り入れるのは近年では非常に珍しく、鉄ヲタ的には夏の臨時列車の発表があった当初から注目していた列車でもありました。
南木曽駅は中山道の宿場町として有名な馬籠宿・妻籠宿の玄関口となる駅です。所在地は長野県南木曽町ですが、長野駅から特急「しなの」でも2時間かかります。営業キロベースでは約150Km離れていて、長野基点で高崎線の籠原あたりとほぼ同距離になります。
「しなの」の長野発午前中の上り列車で南木曽駅に停車する列車は朝一番の2号(長野6:09発)のみです。観光するには朝が早すぎます。また、塩尻や木曽福島での緩急接続の考慮はほぼないので、同じ県内にあっても行き来は不便です。この列車はおそらく長野市周辺から宿場町の観光をするという目的で設定されたんだと思います。
私が乗車した9月24日分は発売後即満席となりましたが、2週間ほど前から空席が出始め、当日でも若干空きがあったようでした。おそらく団体枠のまとまった開放があったんでしょう。ただ、空きが出たのはこのきっぷのような「B室」とあるボックス席だけで、座席はほとんど空きが出なかったように思います。
私は特急「スーパーあずさ1号」で塩尻入りし、塩尻駅から乗車しました。この頃はちょうど塩尻駅のホームで育てられているブドウの収穫時期で、特急列車で塩尻駅に到着した客に一房ずつ配られていました。
「いろどり」のヘッドマークは「いろどり」のイラストが描かれた標準のものを使用することが多いですが、この列車についてはちゃんと「いろどり木曽路号」のヘッドマークが用意されていました。
(乗車記念ボード)
塩尻駅からJR東海の車掌が乗務しました。普通に中津川運輸区の担当かと思いきや、意外や名古屋運輸区の担当でした。車内で乗車証明書が配布され、乗車記念撮影用のボードまで用意されていました。そして、地元のホテルによる車内販売まであって、JR東海らしからず妙に気合が入っていました。
車内はほぼ埋まっていましたが、ところどころ空席はありました。南木曽駅到着後、多くの客は臨時の路線バスに乗って妻籠宿・馬籠宿方面へ移動しました。私は今回はそちら方面へは立ち寄らず、名古屋方面へ移動しました。なお、南木曽駅に到着した「いろどり」は中津川まで回送されたので、今回の運転で岐阜県への入線も果たしています。
「いろどり」はこの列車の運転終了後、長野車両センターに留置されています。廃車説も聞かれますが、時折通電していて決して放置している風ではないので、廃車ではないような気がします。ただ、半年近く動いていないのは確かなので実質休車状態で言っていいでしょう。今後どうなるのか気になるところです。
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