DLSL宮城石巻復興号
◆種別:快速
◆区間:仙台~石巻(東北・石巻線経由)
11月中旬~下旬にかけてSL運行で被災地支援を盛り上げようという趣旨で宮城・岩手県の3か所でSL列車が運転されました。その第一弾として仙台~石巻間を東北・石巻線経由で快速「DLSL宮城石巻復興」号が運転されました。ひとつの列車名にDL(ディーゼル機関車)とSLが同時に入っているのは珍しいです。
被災前は毎年秋に石巻線・小牛田~女川間で快速「SLホエール」号なんて列車が走っていましたが、石巻線は津波で被災し、この時点では石巻以南が不通でした(現在は小牛田~石巻~渡波間が再開)。時期的にもこの列車は「SLホエール」の代替的な意味合いはあったと思います。
(DL牽引区間:東北線・鹿島台)
(SL前向き:石巻線・涌谷)
(SL逆向き:石巻線・涌谷)
DLはJR東日本郡山運転所のDE10にSLは栃木県の真岡鐵道所属のC11-325で、客車はJR東日本高崎車両センター所属の旧型客車3両でした。東北線はDLが石巻線はSLがけん引しました。石巻線内に機関車を転回できるところがないため、復路のSLは逆向きのヘッドマークなしで運転されました。
往路分の指定席は確保していたんですが、当日の朝に復路分の指定席も確保できました。発売当初はすぐに売り切れたんでしょうが、私が見てもらった朝8時ごろは10席以上空席があったようです。
私は日帰りで仙台へ行き、往復乗ってきました。震災後石巻へ行ったのは2回目でした。中心部はガレキがだいぶ片付いて店も少しずつ再開していましたが、ちょっと外れに行くと信号が復旧していなかったり、地盤沈下のため道路のど真ん中から水が湧いていたりしてまだまだ「復興」までは道半ばだなということを実感しました。駅のそばでは「石巻観光再生まつり」なるイベントが開催され、被災地各地の物品がいろいろ販売していました。自宅へのおみやげがてらいろいろ買いこんで帰ってきました。
ただ、私のように遠方の人間がSLに乗るためにわざわざ東北に来て、現地でお金を落とせば多少の経済効果にはなるんでしょうが、SL運行がどれだけ復興支援に結び付くかと言うと少々懐疑的です。いまJR四国からJR東日本に貸し出されて東北地方を走っている「アンパンマントロッコ」のように地元の人を無料招待して、つかの間の休息を楽しんでもらった方が景気付けになっていいと思っているんですが…。
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