指宿のたまて箱
◆種別:特急
◆区間:鹿児島中央~指宿(1日3往復)
九州新幹線部分開業の際に接続する指宿枕崎線の観光列車として特別快速「なのはなDX」を設定しました。昨年3月の全線開業を機にさらなる強化が必要ということになり設定されたのが特急「指宿のたまて箱」です。薩摩半島に伝わる浦島太郎伝説が由来で、略して「いぶたま」なんて呼ばれ方をしています。
(鹿児島中央駅)
所要時間は「なのはなDX」の頃と変わらず約55分で、運転本数も1日3往復です。自由席の連結はなく全車指定席となっています。車両はJR九州鹿児島車両センターのキハ47系の改造車です。普通列車用の車両を改造して特急列車に用いる手法は特急「はやとの風」でも用いられています。
最初この列車のことを聞いたとき、正直需要があるのか疑問でした。海沿いの景色は素晴しいものがありますが、特急列車にするには距離が短すぎるし、特急料金を課すると割高になると思ったからです。
しかし、私の予想とは裏腹に実際は運行開始以来、平均乗車率8割超という地方の観光列車にしては驚異的な数字を叩き出しています。それゆえ今年3月から2両編成だったものを3両編成にして運転しています。私が乗車した時は2両編成で運行されていた最後の週で、指定を取るのにはかなり難儀しました。
(指宿枕崎線・指宿)
車両は真中で真っ二つに白黒に分かれた特徴的なデザインです。たぶん日本国内にこんなデザインの車両はないはずです。水戸岡デザインの鉄道車両は見慣れているつもりでしたが、初めて見た時はさすがに目を疑いました。ちなみに海側が白で、山側が黒になります。
(ミスト噴射!!)
そして浦島太郎が玉手箱を開けた時に煙が出るイメージで、ドアが開いた時にはドアの上部からミストが噴射される仕掛けがあります。観光列車とはいえ、鉄道車両にこんな遊び心があるなんてすごいなと感心しました。
(2人掛け席)
種車が普通列車用の車両なので、乗り心地は「それなり」です。加減速のショックもどうしても気になります。私が座った席は山側の席だったので車窓風景はあまり楽しめませんでした。この列車に乗るのであれば頑張って海側席(A・B席)を確保すべきです。座席は普通の2人掛けの席の他に、窓側に向いた2人席や1人席があるので、一人で乗っても楽しめると思います。今度こそ海側の席を取って乗ってみたいものです。
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