席無し券変遷
東海道・山陽新幹線の特急料金は、複数列車に乗り継ぐ場合でも改札口を出なければ通算できます。俗に「改札内乗継」なんて言ったりします。その際には特急料金相当のいわゆる「席無し券」と、金額が***になった座席情報のみの券「指のみ券」が発券されます。ここでは改めて「席無し券」について取り上げます。
ちょっと古いですが、この券はごく普通の席無し券です。東北・上越新幹線や在来線でもこれとほとんど変わらない様式になります。
これ以降が東海道・山陽新幹線独特のものとなります。
この券は「のぞみ」が全車指定席だった時代(平成4年3月~平成15年9月)に一部区間だけ「のぞみ」を利用した際の席無し券です。「のぞみ」に乗車した区間は「のぞみ号利用区間」という表記されています。この頃の「のぞみ」に乗車するには席種問わず加算料金が必要でした。「指定券発行」の右のN04490という小さい数字は全区間で「のぞみ」を利用しなかった場合の特急料金です。
この券は「のぞみ」に自由席が設定されている平成15年10月以降の席無し券です。「のぞみ」自由席利用時の特急料金は加算料金不要の「ひかり」・「こだま」と同額とされ、指定席・グリーン席利用時にのみ加算料金が必要となりました。そのため、「のぞみ指定席区間」という表記に変更されています。
最新版はこれです。「のぞみ料金区間」となっています。これは3月12日からの九州新幹線「みずほ」運転に伴ってのものと思われます。「みずほ」は速達タイプのため、山陽新幹線区間の指定席・グリーン席を利用する場合は「のぞみ」と同額の加算料金が発生します(博多~鹿児島中央間のみの場合は不要)。そのため、一部区間で「みずほ」を利用する場合に「のぞみ指定席区間」では体裁が合わないので、「のぞみ料金区間」という微妙にぼかした表記になったと思われます。
ただし、この券では「みずほ」ではなく、「のぞみ」を利用しています。現在のダイヤでは小田原駅を朝一番に出発しても、接続できる「みずほ」はありません。で、実際に「みずほ」を利用した際はどういう表記になるかは別の記事に仕立てます。だいたい想像がつくかもしれませんが…。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。