新幹線立席特急券(のぞみ)
平成4年3月より運転開始した東海道新幹線「のぞみ」は、当時新型の300系を投入し最高速度270Kmで運転されました。「のぞみ」加算料金が設定された上に、自由席はなく全車指定席で運転されていました。翌年には「のぞみ」は山陽新幹線に乗り入れを果たし、1時間に1本運転されるようになりました。その後も500系や700系といった当時の最新鋭車両が優先的に投入され、「のぞみ」は順調に本数を増やしていきました。
しかし、「のぞみ」は全車指定席であったため、満席時に「座席がなくてもいいから急ぐためどうしても乗りたい」という需要には応えられないでいました。そこで平成12年7月から満席になった「のぞみ」について、乗車当日に限り普通車のデッキに立つことを条件とした「新幹線立席特急券」の発売を開始しました。
これはその現物です。列車名と号車だけが指定されていて、座席の指定はありません。寝台特急の立席特急券は列車の指定のみですが、熊野大花火大会の際に運転された特急「南紀」の立席特急券は号車まで指定されていました。
このきっぷは私が使ってきたものです。確か3連休前の金曜日で、下りの指定席は軒並み満席になっていました。速く帰りたかったため、「ひかり」の自由席に並ぶよりも「のぞみ」に1時間40分立つことを選びました。
「のぞみ」の立席特急券の制度は、平成15年10月のダイヤ改正で「のぞみ」にも自由席が設定されたことにより廃止されました。わずか3年ちょっとだけ存在したマイナーな制度です。ちなみに東北新幹線「はやて」や秋田新幹線「こまち」には今でも存在します。
九州の廃止された「はやぶさ」下りや、「彗星」上り等では、号車が指定されていました。
下り彗星は、別府~延岡は○号車に案内していたのに延岡からは、空いた席をご利用くださいと案内していたため別府~佐伯では号車指定、延岡~は、号車表示なしが混在したかもしれません。
投稿情報: よし | 2010/07/10 06:56