敦賀港線
11月12日の福井新聞の記事でJR貨物が来年3月に敦賀港線が休止する意向であるというニュースが出ていました。敦賀港線は北陸線・敦賀駅から敦賀港に延びる全長2.7Kmの貨物専用線です。JR貨物から地元や荷主に来年3月での休止の打診したということですが、地元に打診したということはJR貨物社内では決定事項なんでしょう。
敦賀港線は明治15年に貨客両用の路線として開業し、終戦直後は大陸からの引揚者や復員兵の輸送にも活躍しました。現在は貨物専用線なので市販の時刻表には記載されていません。最近では貨物取扱量が減って採算が取れなくなっていたそうです。休止後は南福井駅からのトラック輸送で代替するそうですが、昨今のモーダルシフトの流れに逆行するような気がしてなりません。
(平成16年SL運転時の敦賀港駅)
敦賀港で大きなイベントがある場合はごく稀に旅客営業することがあります。直近では平成16年10月に開催された「つるが観光物産フェア2004」の際に敦賀~敦賀港間で「SL敦賀きらめき号」が3往復運転されました。
このきっぷはその時に使用した乗車券です。経由にちゃんと「敦賀港線」と入っている素敵な乗車券です。敦賀駅の窓口では記念用にマルス券の乗車券を発売していました。
JR貨物は「廃止」ではなく、あくまで「休止」という表現を使っています。本音は廃止であって、一旦休止したものを再開するようにも思えませんが、地元としては貨物取扱量を増やして何とか再開に漕ぎ付けたいようです。
いずれにしろ今後の行方に注目です。
どうも日本という国はクルマに依存しがちかつ、国会の先生方も道路推進派の方々が多いのでモーダルシフトが中々、進まないんですよね。石油の値段も落ち着き始め、高速道路も安くなるのもあって元から2月の新名神道路の開通で、あの辺りではトラックの輸送量が増えたというのも要因の一つでしょうね。
投稿情報: MT54 | 2008/11/18 00:42
地方の赤字ローカル線でもそうですが、存廃問題が浮上してから行政が急に慌て出すのはありがちなパターンですね。
現状定期列車は1日1往復なので客観的に見て採算が取れているようには思えません。行政はそのへんの感度が悪いなって思います。
投稿情報: 今出川 | 2008/11/18 23:49
休止といっても実質廃止と同じ状態なので寂しい限りですね。
前々から興味のある路線ではあるので、冬の18シーズンに撮りに行ってきます
投稿情報: 高梨 | 2008/11/19 23:35
1日1往復ゆえ撮りにくそうですが頑張ってください。
個人的には廃止前にもう一度だけ旅客営業して欲しいと思っています。
投稿情報: 今出川 | 2008/11/20 19:31