火口からロープウェイでふもとへ降りてバスで草千里ヶ浜へ移動。単に「草千里」と紹介されることの方が多いが、正式には「草千里ヶ浜」だそう。こんな山なのに「浜」というのは少々違和感があるけど。草千里は帽子ヶ岳中腹に広がる広大な草原+火口跡の水たまり。水たまりの周りにいるゴマ粒みたいなのが観光客。
草原の片隅には十頭ほどの観光用の乗馬が繋養されていた。体格や足の長さから競馬場で走っているサラブレッドやアラブとは品種が違う農耕用の馬だろう。農耕用の馬は性格がおとなしいのでこういった乗馬用にも向いていると思われる。元競馬狂としてはこういうところにも興味がある。
無心で餌を食べるところをちょっとお邪魔して激写。馬には噛み癖のあるものがいて、頭絡の額のところに「かみます」と注意を促している。噛む馬が2~3頭ぐらいいた。ちなみに馬の背後に廻るのは厳禁。後ろ足で蹴られたら吹っ飛ばされてしまう。
草千里は観光地でもあるが牛馬の放牧地であるため、こういった爆弾も多数落ちている。足元を見ずに歩くと爆弾に当たってしまう。高校の修学旅行のときに見事「被爆」していた友人がいたのを思い出した。
草千里から道路を挟んだレストハウスから眺めた風景。天気はいいのか悪いのかわからない。夏前には草で青々とした景色が広がっていたが、今は草は生えておらずどことなく殺風景。
この後阿蘇駅へ戻るバスに乗ったが、またも外国人観光客で大混雑。挙句の果てに補助席まで一杯になり積み残しまで発生する始末。でも、すぐに続行便が手配されたので取り残されることはなかった。ここの手際の良さはお見事でした>九州産交バスさん
阿蘇から熊本までは「九州横断特急」で戻った。その名のとおり大分から熊本まで九州山地を横断し、熊本で方向転換して人吉まで向かう。熊本駅には「0B」という世にも珍しい番号(?)のホームがある。「ゼロ番B乗り場」という読み方をする。1番ホームの内側に3本のホームを増設したため、0A~0C乗り場まである。もっとも、新幹線駅設置工事が進んでいるので、来春にはこの表記もなくなるかもしれない。
行きと同じく「リレーつばめ」で博多へ戻る。連休前金曜の夕方とあって指定席はほぼ満席で、自由席は立ち客であふれていた。途中、建設中の九州新幹線と並行するところがあったが、架線柱に架線も架かっていてかなり出来上がっていた。来春の開業に向けてそろそろ試運転も始まるのだろう。
74分で博多駅に到着。防音幕の奥で新しい駅ビルの工事中。新幹線開業後には役目を失う「リレーつばめ」は廃止になることがほぼ確定。この車両は宮崎・鹿児島に飛ばされて国鉄型車両を一掃するとのことだが、今後の行方が気になる車両の一つ。
夕飯は博多名物の水炊き。水炊きの前の前菜や刺身盛りだけで既に幸せな気分。お値段も心なしか手ごろ。「博多華味鳥」という駅から程近いソコソコ有名っぽい店にて。銀座や心斎橋にも支店があったのはちょっと興ざめだったけど。
水炊きを食べて幸せになった後はまたも移動。最終の「かもめ」に乗って長崎へ。連休前金曜の最終便は宮崎・熊本も含め全方向が指定席・グリーン車ともに満席。前もって指定席を確保してあったので、長崎まで爆睡しようと思っていたが、この後そうはいかない事態が発生した。
(阿蘇編おわり。怒涛の長崎編に続く)
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