翌日は朝6時に起床。会社に行く時は起きられないが、遊びに行く時は起きられるのが不思議。早々にチェックアウトして市電に乗って長崎駅へ向かう。目的は佐賀県有田町で開催されている有田陶器市へ行くため。毎年GWに開催される日本最大級の陶器市で、小さな町に20万人もの人が押し寄せる。
長崎駅から乗ったのは大村線を経由して陶器市最寄の佐世保線・上有田駅へ直通する臨時快速「有田陶器市20号」。普段はこういった列車の設定はなく陶器市の時だけ運転される専用列車。「上有田」という珍しい方向幕。3両編成で1両が指定席。当方鉄ヲタなので当然指定席は確保済み。
長崎駅の留置線に停泊していた415系国鉄色。JR東日本とJR九州に配属された車両だが、JR東日本では平成19年までに全廃されている。415系は直流区間でも走ることができるが、下関より先の本州に顔を出すことはない。
「有田陶器市20号」は少しずつ乗客を拾い、大村駅を出る頃には指定席も含めてほぼ座席が埋まった。そして、早起きの反動から爆睡モードに落ちた。
およそ2時間かけて上有田駅の一つ手前の有田駅に到着。事前に地図を見たところでは、大きな荷物を預けられるところは有田駅近辺に多く集まっているので、予定を変更して有田駅で降りることに。ちなみに有田駅で降りたのは少数派。多くの乗客が上有田駅まで乗り通したようだ。
有田駅正面の駅名板。この写真ではわかりにくいが、白磁のタイルで作られている。いかにも焼き物の街っぽい。町内には街の案内板や家の表札なんかも焼き物で作られたものが多かった。
駅前に無造作に置いてあった陶石。「泉山磁石」とある。これを粉砕して有田焼の生地とするようだ。「日本磁器発祥の地」とあるように戦国時代の朝鮮出兵の際に拉致ってきた李参平という陶工がこの地で陶石を発見したのが有田焼の発祥だとか。李参平は陶祖として祭られており、町内の神社には「陶祖李参平碑」が建立されている。
荷物を預けられるかどうか心配だったが、幸いにして駅前の写真屋で300円で荷物を預かってもらうことができたため、身軽になって陶器市見物に出陣できた。
有田陶器市はJR佐世保線と交差するようにして走るその名も「皿山通り」沿いに露店が並ぶ。普段は工務店や写真屋であろう店もこの時ばかりは即席の露店と化す。客層は中年以上の女性がトップ。日傘・帽子・軍手・カートで手慣れた感じの完全装備のおばちゃんもちらほら。人は多いと聞いていたが、思ったより多くないなというのが第一印象。
会場や九州内のJRの駅に貼られていた有田陶器市のポスター。こういうカラーリングがいかにも有田焼っぽい印象を受ける。ちなみにこのポスターは大分の高校生の作品らしい。プロ顔負けの出色の出来だと思う。
(有田陶器市編つづく)
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