気仙沼線BRT1
一昨年3月の東日本大震災で気仙沼線は壊滅的な打撃を受け、一時全線不通となりました。私の撮った中に気仙沼線・志津川駅のほぼ同じアングルからの被災前後の写真がありました。志津川駅は築堤の上にあったのでそんなに海抜が低い場所ではなかったんですが、それを越える大津波が押し寄せたため、見るも無残な姿になっています。
(平成19年12月)
(平成25年1月)
被災後1ヶ月半後の4月下旬には比較的被害が軽微だった前谷地~柳津間が復旧し、不通の柳津~気仙沼間は定期券・回数券所持者に対してミヤコーバス(宮城交通)による振替輸送が段階的に始まりました。いずれも所持していない人は鉄道より割高なミヤコーバスの正規運賃が必要でした。
昨年5月にJR東日本と沿線自治体(登米市・南三陸町・気仙沼市)は気仙沼線の不通区間をBRT(バスラピッドトランジット)による仮復旧で再開することで合意し、工事が始まりました。BRTとは簡単に言ってしまえば線路を剥がした軌道にバス専用道を整備し、バスで駅間を結ぶ交通システムです。鉄道より復旧が早く、建設・ランニングコストも格段に安いのが特徴です。
工事を開始して3ヶ月後の昨年8月に鉄道のバス代行という扱いで暫定開業し、12月からはJR東日本本体がバス事業者となって本格開業しました。既存路線との競合を避けるため、車両はJR東日本が所有するものの、バスの運行はミヤコーバスに委託しています。
このきっぷはBRT暫定開業初日の乗車券です。この区間の普通乗車券は約1年7ヶ月ぶりに発売されました。もっとも、JRのバス代行のきっぷなので普通のきっぷと全然違いはありません。
こちらはBRT本格開業後の同区間の乗車券です。BRTは鉄道路線とは別扱いで、駅も違う駅扱いとなっているため「BRT志津川」・「BRT歌津」という特徴的な表記になっています。なお、このきっぷのようにBRT線内完結の乗車券はBRT線内の有人駅でしか購入できないようです。
私のブログは速報性の追求はしていませんが、先週行ってきた記憶が薄まらないうちにBRT関連を記事にしたいと思います。いちおうあと4回続く予定です。
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