さよなら455系
◆種別:快速
◆区間:仙台~山形
昭和40年から南東北各地で活躍していたJR東日本の455系はE721系投入に伴い昨年3月のダイヤ改正で大幅に定期運用を減らし、昨年の11月で常磐線を最後に定期運用を失いました。磐越西線ではさよなら列車として昨年9月に快速「さよなら455系あかべぇ」号が運転されましたが、それ以外でそういった動きはありませんでした。
(磐越西線・会津若松駅)
私はてっきり完全にお亡くなりになったと思っていたんですが、今年の2月に会津若松駅で偶然に姿を見かけて(上の写真)、まだ波動用として残っていたことを知りました。そして、2月になって3月22日に仙台~山形間、23日に仙台~郡山間で快速「さよなら455系」号が運転されることが発表されました。
学生時代は仙山線沿線の仙台市に住んでいたためよく利用しました。その当時は719系は仙台~作並間の運用に限定されていたようで、仙台~山形間を直通する列車は455系ばかりでした。私がバイトの帰りに特によく利用したのは21:50ぐらい発の奥羽線直通の新庄行という列車で、やはり455系でした。確か6両編成で、薄暗い車内に疲れた顔した人が一杯乗っていた記憶があります。当時は山形新幹線が新庄まで延伸される前で、1日1往復だけ奥羽線直通列車がありました。
それ以外にも帰省や上京の際にもお世話になりました。仙台から東京へ行くには東北線の方が距離が短く速いんですが、乗換が多いのとオールロングシートの味気ない701系に当たる危険性が高かったため、好んで常磐線経由で利用していました。常磐線だと多少遠回りですが、長旅に快適な455系が多かった上に、うまく組めばいわき駅での乗換1回で済みました。
そんな思い出があったのでやっぱり最後に乗りたいと思い、仙山線の方に乗ってきました。車両はS18とS72編成という3両を2つ繋げた編成でした。S18編成は私が2月に会津若松駅で見かけたものと同じでした。
この日は天気が良く4月並の暖かさで、仙山線ラストランにはいい日和だったと思います。沿線の撮影地には455系の仙山線での最後の写真を収めようと多くの撮り鉄がいました。
当日の乗車率は5~6割といったところで、指定券の売れ行きとは裏腹にあまり乗っていませんでした。車端のロングシート部分は発売されていないようでした。今回は直前になってもなかなか空席が出ず、乗りたくても乗れずに断念した人も多かったと思います。その反面、車内では常連ヲタが人数分以上に仕入れてダブついた指定券を仲間内で融通しあっていました…。結局はいつものように一部の悪質ヲタに荒らされてしまい、40年近くこの地で活躍した車両のラストランとしては後味が悪さを感じました。
(仙山線・東照宮~仙台)
既に運用から外れた車両は仙台車両センターから追い出され、一ノ関や陸前山王など東北線沿線の駅の留置線に留置されています。必要に応じて何編成かまとめて郡山総合車両センターまで回送し、そこで解体されています。郡山総合車両センターは郡山駅の南側(安積永盛寄り)にあり、解体の様子は東北線の車窓からもちらっと見ることができます。
個人的にはあれだけ南東北で普通に見かけた455系がなくなるのは今でも信じられない感じがします。希望としては先ごろ「おもいで号」として復活したキハ58系のように1編成ぐらいは残してくれないかと思うんですが…。
下から2番目の写真は山形駅で撮影したものです。正面のLEDは「臨時」になっています。近くでは朝日新聞の女性カメラマンも撮影していて、同じようなアングルになりました。
S-18編成はおっしゃる通り、ダイヤ改正直前まで磐越西線で運用されていましたよね。磐越西線は719系の車両不足から昨年9月より代走が始まり、S-17~S-18~S-72~S-18というローテーションでこの編成が現役最後まで運用され、さよなら運転にも使用されたという事は東日本の455系では最末端まで頑張っていた事になります。
しかし、今回も何度も先回りして乗車証明書の複数貰おうとし、支社の人に咎められて揉めているケースを二日間とも見ました。こういう輩を締め出す手段は何もないものですかね・・。
投稿情報: MT54 | 2008/04/09 08:43
私もヲタ列車は好きでよく乗るんですが、そういうことするのはだいたい決まった輩ですね。
中には記念品目的のために小児で人数分以上のツアーを申し込んで、たくさんのツアー弁当を抱えてる猛者まで見ました。そこまでやられると締め出しは難しいでしょうね。
記念品を欲する確実なニーズがあるので変な業者まがいが暗躍するんでしょうが、自分が乗りもしない記念品をどうして欲しがるのか理解に苦しみます。
私は少しの写真を撮れて、自分が乗ったきっぷが手元に残れば満足です。
投稿情報: 今出川 | 2008/04/09 20:13