豊橋分割
金券ショップという業態はいつごろからあるんでしょうか?ビール券やデパートの買物券などもらったけど不用な商品券類を格安で買い取って、店頭で格安で売り捌くというわずかな利ザヤで稼ぐ薄利多売な商売です。そんな金券ショップの売れ筋商品の一つに新幹線回数券があります。
新幹線回数券については不用なものを買い取るよりも、現金に困った人が旅行会社で売れ筋区間の回数券をクレジットカードで大量購入し、金券ショップにその購入額の95%ぐらいで買い取ってもらうことの方が多いようです(クレジットカードを使った「自転車操業」なので早晩破綻してしまうわけですが…)。そのため金券ショップに置かれている回数券には「C制」のスタンプが押してあることが多いです。
このきっぷは私の家族が都内の金券ショップで名古屋までの自由席用を購入したものです。東京(都区内)~名古屋(市内)間は平成15年9月で指定席用のみとなり自由席用の回数券の発売が終了しました。それでも自由席に乗りたいというビジネス需要に応えるため考え出されたのが、「東京(都区内)~豊橋」と「豊橋~名古屋」という具合に豊橋で分割する苦肉の策です。芸が細かいことにまったく別の発売箇所にもかかわらず、有効期限はきれいにそろっています。
買い値は9650円だったそうです。東京(都区内)~名古屋(市内)間の指定席用は1万円ちょっとで売られているので多少は安上がりになっています。東京(都区内)~豊橋間の相場は7600円程度、豊橋~名古屋間の相場は2000円ちょっとなので概ね計算が合います。ただ、最初から東京(都区内)~名古屋(市内)間を購入すれば名古屋(市内)が適用されますが、このきっぷだと名古屋単駅になってしまうので名古屋駅以外で乗降する場合は注意が必要です。それと回数券の名の通り「のぞみ」の自由席には乗れません。
JRとしては金券ショップの存在は面白いはずなく、クレジットカードでの回数券の購入に制限をかけたり、金券ショップに卸す旅行会社には卸さないよう「指導」もしているようです(そのため金券ショップでは発売箇所を隠して陳列されています)。ただ、そこまでしないでも「エクスプレス予約」や「えきねっと」などインターネット直接予約が浸透してきて、金券ショップへの経営の影響も少なからず出ているようです。
私は自分のニーズに合うものがあれば金券ショップを使うことに抵抗はありません。でも、こんな面倒なことするぐらいだったら始めからJRの窓口で買いますが…。とりあえず家族には「エクスプレス予約」を薦めておきました。
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